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2002年から定植した葡萄は樹齢15年を超え、葡萄の質もかなり上がってきました。そんな中で2019年8月にジオヒルズワイナリーの圃場に雹が降り、畑は壊滅状態。収量も例年の1/10程度となってしまいました。わずかに生き残ってくれた葡萄たちですが、自社葡萄だけでは製品化が難しかったため、市内のブドウ農家様から頂いた葡萄とブレンドさせていただき、ワインにすることができました。「カム・オン」とはベトナム語で「ありがとう」を意味しています。大変なヴィンテージながら最後まで頑張ってくれた葡萄たちと原料を提供してくださった農家様への感謝を込めたラベルデザインとなっています。
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- ジオヒルズワイナリーが完成したのは2018年ですが、もともとは2002年からワイン用葡萄の栽培がスタートしました。ジオヒルズワイナリーは老舗旅館「中棚荘」が母体となっており、5代目荘主である富岡正樹が栽培を始めました。ワイナリーが完成するまではマンズワインやヴィラデストワイナリーで委託醸造をしていただき、オリジナルワインを販売してきました。
2015年に三男の富岡隼人がベトナムから帰国し、「千曲川ワインアカデミー」で栽培・醸造・経営を学び、3年間醸造に携わりながら、経験を積みました。ジオヒルズワイナリーがある御牧ヶ原は標高800mを超えるテーブルランド状の平らな台地が特徴的です。特産品は白土馬鈴薯という強粘土質の御牧ヶ原の土を活かした白いもです。強粘土質は特に赤品種のメルローのタンニンをまろやかに仕上げてくれる土壌です。また昼夜の寒暖差が大きい御牧ヶ原で育つ葡萄は酸がしっかりと残ることも特徴的で、白ワインは酸を活かしたつくりを心がけています。
また平らな台地の御牧ヶ原は浅間山はもちろんですが、北アルプス、八ヶ岳、遠くには富士山も見える360℃の大パノラマを眺望できる場所でもあります。また夜は周囲に外灯もないため、星空や夜景が見渡せます。この夜景を見ていただきたく、中棚荘からバスでお客様を送迎する「ナイトワイナリー」も開催しています。
ワイナリーでワインを飲むためには、運転手の方が飲めないという難点もありますが、宿泊できる中棚荘とバスでの送迎という強みを生かし、皆様にワイナリーでワインを楽しんでいただくことができます。ワイナリー2階部分は喫茶・ランチスペースになっており、土日・祝日の営業でベトナム料理メインのエスニック料理をご提供しております。醸造家の富岡隼人が5年間ベトナムへボランティアへ行っていたこと、妻がベトナム人でもあり、フランス領であったベトナムでもワイン用葡萄の栽培・製造を行っており、ワインを通じて日本とベトナムを繋げたいという想いもあります。
今後はスパークリングワインの製造に力を入れていく予定で、2020年春にはシャンパンの原料でもあるピノ・ムニエを定植予定で、将来的にはシャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・ムニエの3品種をブレンドしたシャンパーニュ製法のスパークリングワインを製造します。まだまだ走り始めたばかりのジオヒルズワイナリーですが、御牧ヶ原の地でできたワイン・シードルを飲んでいただき、情景を思い描いていただけたなら、これほど嬉しいことはありません。 -
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- ※飲酒は20歳になってから。飲酒運転は法律で禁じられています。
※妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。
※お酒は適量を。